青山ブックセンターだけが苦況に立っているわけではない。
プロ野球騒動も同様に見えていたのだけど、
いま、あちこちで市場が縮小しつつある。
いま起きている現象は、その結果に過ぎない。
プロ野球の場合は、規模が大きいから目立ったことと、
目立ったことによって別のファクターが加わった。
それで他とは違う可能性が出つつある。
だが、いわゆる「文化」と企業の営利活動の狭間にあるようなものが
縮小市場のなかで苦境に立たされていることには変わりはない。
最近、(僕にとっては)意外なものが市場縮小傾向にあることを知った。
日本酒である。
日本酒の消費量ピークは1973年。その後、消費量は減少の一途。
2003年には焼酎に抜かれ、いまや消費量は最盛期の半分。
酒全体でのシェアはついに10%以下に落ちてしまっているという。
蔵元たちはみな赤字に苦しんでいる。
かろうじて潰れないでいるのは、地方の銀行が「地酒は文化」だと捉えてくれているからだという。
ここでもまた「文化」である。
文化、文化、文化。文化とはなにか?
日本酒が売れなくなったのは、本が売れなくなったのと同じく、日本人が日本酒を飲まなくなったからなのだ。
でも多くの人が、日本酒も本も文化だと思っている。
大事か大事ではないかと聞かれたら、大事だと答えるだろう。
野球も同様だ。
だが本を読む人、日本酒を飲む人、野球場に足を運ぶ人は減り続けている。
文化とはなんなのだろうか……。
日本酒の話は、
『うまい日本酒はどこにある?』(増田晶文/草思社)
に書かれている。
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